過払い金の返還請求において重視すべきは「回収額」です。
弁護士や司法書士の中には、貸金業者からの提案を受けてすぐに示談してしまうような事務所があります。すぐに示談するのが悪いという意味ではありませんが、回収額の多さという依頼者利益を考えずに安易に示談する事務所には依頼すべきではありません。
ただ貸金業者の中には業績が悪化しており、いつ倒産するか分からないような会社がたくさんあります。そのような、貸金業者に対しては、回収率が低くとも早めに示談して確実に過払い金を取戻すことが得策な場合もあります。
しかし、倒産しそうもない消費者金融や信販会社とすぐに示談するということは、依頼者利益よりも自社利益を考えて、少しでも楽して儲けようとしている事務所としか思えません。
「回収率を上げて欲しいのか」、「早めに過払い金を取り戻したいのか」など、依頼者の希望を聞いた上で、業務にあたるのが優良な専門家と言えます。
それと、専門家に依頼する場合には、回収額から着手金、報酬、手数料、実費などを引いた金額が手元に残るわけですので、貸金業者に対して交渉力が強く、回収率が高い事務所への依頼がベストな選択と言えます。
但し、前述のとおり、貸金業者の中には財務が悪化しているために、過払い金の請求が来たら「対応を遅らせる」、「不在を装う」、「払う意思を示さない」、「低額の示談しか応じない」など、どうしても過払い金の回収が困難になる業者もあります。
ご自身で過払い金請求をおこなう中で、このような貸金業者がいる場合には、専門家のアドバイスを受けたほうが良いでしょう。
では、どのような弁護士、司法書士に依頼するのが良いか具体的に解説していきます。
ポイント1 過払い金請求の実績が豊富である
専門家選びにおいて、過払い金請求業務の経験が豊富であるかは重要なポイントです。一般的に「回収率の高い事務所=過払い金返還の実績が豊富」であるということが言えます。
手がけた案件が多ければ過去の経験から得た情報も豊富で、貸金業者の対応や回収率などなどがデータベースとして残っています。これらの情報を元に交渉や手続きができますので、有利に事が運べる可能性が高くなります。
ポイント2 着手金、報酬費用が分かりやすく説明されている
過払い金請求を専門家に依頼する場合、気になるのは費用の問題です。着手金や報酬費用を払ったばかりに、手元に残るお金が少なくなったり、赤字になるようでは、そもそも専門家に依頼した意味がありません。
相談時に、専門家に支払う費用の説明と回収額の目安を説明して貰えれば依頼しやすいのは間違いありません。
しかし、過払い金請求の場合には、依頼者が自身の債務額や貸金業者との取引履歴を把握していない事が多いため、貸金業者から取引履歴を取り寄せて、過払い金の引き直し計算をおこなわないと回収額の目安が出ないというのが実際のところです。
ポイント3 依頼者の利益を考えて過払い金請求をおこなう
過払い金の回収率が高い事務所の特徴としては、借金問題に特化しているという事です。
法律事務所、司法書士事務所の中には、ホームページに債務整理や過払い金請求をおこなっている事を記載していても、実はあくまで取り扱い分野の一つであり、借金問題に強い専門家がいない場合があります。
その点、専門的に扱っていると公言しているような事務所であれば、回収実績も経験も豊富です。
気を付けなくてはならないのが、過払い金請求を専門的に取り扱う事務所の中には、流れ作業的に事務処理を進めるだけの事務所が中には存在するということです。また、依頼者側の希望や要望は、あまり聞かずに、消費者金融と勝手に示談を進めたりするような事務所があります。
良い専門家というのは、あくまで依頼者側に立って問題解決の提案をおこない、交渉経過を逐一報告し、その都度依頼者に判断を仰ぐような事務所です。さらに、結果的に依頼者の利益になる良い事であれば、時には厳しいアドバイスをしてくれるかどうかです。
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