多重債務に陥ったら、すべての借金を完済するのは限りなく難しくなります。1つの債務を返済するために、別な貸金業者から借入れをおこない自転車操業している訳ですので、そもそも返済能力自体がなくなっている状態なのです。
多重債務で返済が滞ってきたら、信用情報に返済困難者として情報登録されますので融資枠がなくなります。貸金業者から借りられない状態になったら、もはや街金やヤミ金などの非合法な金融業者から借入れするしか手段は残されていません。このような業者から借入れをおこなえば結果は火を見るより明らかです。
すぐに返済できなくなり、毎日、家庭や職場への催促電話に追い立てられる事になります。
多重債務の苦しみから抜け出るためには、返済を考えるよりも、その債務整理するという選択が最も適切な方法と言えます。
多重債務者に適した債務整理の手段
債務整理は、借金額、債権者数、債権業者との取引期間などから、どの手続きを採用するのが良いかを検討することになります。
どの手続きもメリットとデメリットはあります。しかし、多重債務が減額できたり、免責になる事を考えればメリットの方が間違いなく大きいと言えます。
任意整理
裁判所を介さずに債権者と個別で借金減額交渉ができます。保証人が付いている借金はそのままにするなど柔軟な債務整理ができます。
多重債務の中で消費者金融会社が複数あり長期間に渡って取引があった人にはお勧めです。過払い金が戻ると借金が大きく減額される可能性が高くなります。
個人再生
裁判所を介した手続きとなり、借金を5分の1から最大10分の1まで減額できるのが特徴です。
住宅ローン特則により、マイホームは残して他の債務だけを整理できます。「マイホームは残したい」、「多重債務の総額が多額である」などの場合には個人再生は適した手続きです。
自己破産
多重債務がある人はすべての借金が免責(返済不要)になります。自分の返済能力を大幅に超えた多重債務がある人や、現在は仕事をしておらず定収入が無い人の場合には自己破産を選択する事になります。
裁判所に申立てをおこない免責許可決定が出れば、自己破産は成立となります。
債務整理の専門家へ相談する
多重債務になったら、できるだけ早めに専門家(弁護士、司法書士)に相談する事であなた自身が楽になります。
専門家が債務整理の依頼を受任した時点ですぐに、貸金業者に対して受任通知を発送します。これが届くと以降は、催促・取立の連絡は一切禁じられます。また、債務の返済も一時的に停止となりますので、それまでの借金返済の苦労が嘘のように解放されます。
また、早めに専門家に依頼すれば、債務額も増えずに被害を最小限に食い止める事になりますし、被害が少なければ、それだけ債務整理の手続き方法も選択肢が広がります。
また、債務整理の専門家を選ぶ際には、その事務所が借金問題に強いかどうかの見極めが重要になります。例えば弁護士の中には、刑事事件が中心で借金問題はまったく分からないという先生もいます。
債務整理では、債権者である貸金業者と交渉することも多くなりますので、有利な条件で和解交渉や訴訟を進めていくためには、どれだけ業者の情報を持っているかが重要になります。
また、日常から債務整理の手続きをおこなっている事務所の方が迅速に問題解決に向け進めてくれます。
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