破産者でもカードが作れる!デビットカードが今人気の理由
デビットカードのニーズの高まり
デビットカードがにわかに注目を集めています。ここ最近では、銀行が相次いでVISA提携のデビットカードを発行していますが、遂に2014年にはJCBもデビットカードを国内で発行する事が決まっています。
しかし、なぜここに来てデビットカードを発行する銀行が増えているのでしょうか。
デビットカードとは
まず、デビットカードの仕組みですが、外見などはクレジットカードとほとんど変わりません。しかし、その決済方法が大きく違います。
クレジットカードの場合は、買い物や食事などサービスの利用料金をカード会社が立て替えるシステムです。言わば担保なしの信用取引になります。
しかし、デビットカードは、決済すると即座に自分の金融機関から利用料金が引き落とされるという決済システムなのです。
クレジットカードと違い、利用者は口座残高内しか利用できません。また、与信というものがありませんので、カードを作る際の審査などは殆どありません。
世界的に見たら、デビットカードとプリペイドカードを合わせると、その決済件数・取扱高ともにクレジットカードを上回っています。
それほどまでに世界では利用されており、日本はデビットカード後進国なのです。
デビットカードは誰でも作れる
デビットカードは、基本的に普通銀行預金口座を持っている15歳以上の人なら誰でもつくる事ができます。審査もほとんどありませんので、クレジットカードのように収入・職業の問題で審査が通らないような事はありません。
以下のような人たちでもつくれます。
- 年金生活者
- 専業主婦
- アルバイト、パート
銀行口座にある金額分しか利用できないので、最近では親が未成年の子供のために作ってあげたりするケースも増えています。
また、カードを作ったり決済したりする際に審査が無いと言うことは、金融信用情報機関への紹介がおこなわれないと言う事です。すなわち、ブラックリストに載っているような自己破産者でもデビットカードはつくる事ができるのです。
デビットカード利用者増加の背景
ここに来て、デビットカード発行に力を入れる銀行の目的は、以下のような新たな利用者(預金者)の囲い込みにあると言われています。
- 増加する年金生活者
- 専業主婦など無収入の人
- アルバイト、パートなど低収入の人
- 子供に持たせる(スマホのゲームやアプリ利用時の決済に使える)
- 破産者などクレジットカードが作れない利用者の受け皿
デビットカードを発行する銀行
デビットカードを発行する銀行は続々と増えています。
- ジャパンネット銀行 VISAデビットカード
- 三菱東京UFJ VISAデビット
- りそな銀行VISAデビット
- 楽天銀行VISAデビット
- スルガ銀行VISAデビット
*JCBも千葉銀行、北洋銀行と提携をおこない2014年秋頃にデビットカードを発行予定。
デビットカードのメリット
デビットカードは作る際の敷居が低いですが、そのカードが持つ機能や特典は豊富です。
- 年会費が安い
- 国内外の加盟店で利用できる(オンラインショップでも利用可能
- 海外でも利用できる。(ATMで現地通貨の引き出しも可能
- キャッシング機能が無いので借金の心配もなし
- ショッピング利用に応じて毎月自動キャッシュバックがある
(東京三菱UFJ VISAデビットの例:初年度無料、2年目以降1,080円、1年間に10万円以上の利用か23歳以下は無料)
一番メリットが大きいのは破産者?
デビットカードは、クレジットカードの利用制限がある人や、審査に通らない人にとっては非常にメリットが多いカードです。
その利用者の中でも特にメリットが大きいのは破産者や個人再生など債務整理をおこないブラックになった人ではないでしょうか。
通常、ブラックになるとクレジットカードを新たに作る事ができません。現代のようなカード社会では、クレジットカード持っていない事により日常生活に大きな支障をきたす事があります。
例えば、「食事や買い物の際に現金が手持ちで無い」、「ネットショッピングがしたい」、「海外旅行でカードが必要」など。
デビットカードがある事でこれらの不便さが大きく軽減できますし、カードを持てないという引け目も無くなります。
破産者にとっては、デビットカードを持っていても新たなローンを組んだり、キャッシングなどの利用はできませんが、カード決済ができる生活はこの上なく便利になるのです。