債務整理しても住宅ローンの審査を通りやすくする方法

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債務整理後でも住宅ローンは組める?

「債務整理をしたばかりだけどマイホームを買いたい」、「住宅ローンは組めるだろうか?」そんな声がよく聞かれます。果たして大丈夫でしょうか?

答えは、自己破産、任意整理後でも住宅ローンを組めます。但し、一定の期間、タイミング、少しのテクニックによりマイホームを手に入れる事は可能です。

債務整理とは

まず、債務整理について簡単に復習しましょう。

債務整理とは4つの方法があります。それぞれ、借金状況によって手続き方法が異なります。

まずは、債務整理の代表的な3つの方法である任意整理、個人再生、自己破産について説明します。

こちらページを見て頂ければ債務整理とは何かが詳しく解説されています。参考にされると良いでしょう。

任意整理

裁判所を介さずに、債権者と直接的に借金減額交渉をおこなう方法です。大きな借金減額は望めませんが、裁判所を介しませんので早期解決を目指す場合に適しています。

また、債権者を選んで交渉できるメリットがあります。

ただし、任意整理をおこなうことでブラックリストに5~7年程度のってしまいます。

個人再生

裁判所を通して貸金業者と交渉をおこない借金の額を減らします。借金額を大幅に減額できるのが特徴です。(5分の1~10分の1)

ただし、借金減額の条件としては債権者すべての合意が必要になります。そのため、任意整理と比べて時間と手続きの手間が掛かります。

また、個人再生の大きなメリットとしては、住宅ローン特則と言うものがあります。これは、「全ての債務の中から住宅ローンだけは残して借金整理ができる」のです。たくさんの借金があるけど住宅だけは何としてでも残したいという人にはお勧めの方法です。

個人再生をおこなうことでブラックリストに5年~10年ほどのってしまいます。

自己破産

破産手続をおこなうことで、借金が原則すべて免責されます。但し、車や住宅などの財産があれば全て没収されて債権者への返済に充てられます。裁判所を介して手続きをおこないますので免責許可が得られるまで約1年近く掛かります。

返済能力を超えた多額の借金を抱えてしまったり、収入が途絶えて返済ができなくなった人のある意味、救済手続きと言えます。ブラックリストには5年~10年ほどのります。

債務整理後に住宅ローンは組めるのか?

さて、このように債務整理(任意整理、個人再生、自己破産)をおこなえばブラックリストに載ることになります。
ブラックになったら、当然、クレジットカードも発行できませんし、新たなローンも組むことはできません。

このような状況で住宅ローンは組めるのでしょうか。

結論から言えば、ブラックリストから消えれば住宅ローンは組めるようになります。逆を言えばブラックのままでは審査に通りません。

銀行などの金融機関に住宅ローンを申し込むと、おもに次の3つが審査されます。この3つの審査が通れば住宅ローンを組めます。

ですので、3つの条件がより良くなるようにしてブラックが消えるような努力が必要になります。

ローンを申し込んだ本人の年収

借入金額に対して年収が少な過ぎると審査に通りません。借入金額は年収の5倍以内が目安ですが、7.5倍程度なら可能な場合もあります。

いずれにしても、年収、世帯収入、貯蓄額をアップすることが重要です。

勤続年数・勤務先

正社員で勤続年数が2~3年以上ないと難しくなります。転職回数を少なくする事が重要です。

また、勤務先の経営状態も審査されます。上場企業や関連会社、公務員など信用力が高い会社が審査が甘くなります。

個人事業主や自営業者の場合は売上状況も重要視されます。

ブラック後、一定期間は申込みは待つ

ブラックリストに載ったばかりでは審査に通るのは難しくなります。そのため、最低でも2、3年間は申込みは控えた方が賢明でしょう。

その間にできるだけ自分自身の与信状況を良くする事が重要になります。

それでも早く、住宅ローンを組みたい

前述のとおり、任意整理なら5~7年、個人再生・自己破産なら5~10年は待つ必要があります。

しかし、なぜか?それより早くブラックリストから消えていることもあるようです。実際に1,2年ほど早くローンを組めた人もいます。

さらに、審査がゆるい金融機関であれば意外にすんなりと審査が通ることもあります。

その理由として、申込者の年収や勤続年数・勤務先の内容がよく、尚且つ金融機関が貸し出しに積極的な場合に見られます。
しかし、まだまだ事例は少ないのが現状です。

審査のゆるい金融機関

ご存知の通り、通常の銀行は審査が厳しいです。定職を持たなかったり、フリーター、契約社員では審査に通らない場合がほとんどです。

ただし、銀行の中にも狙い目もあります。一般的に新生銀行と楽天銀行が比較的ゆるいと言われています。実際にパートやアルバイトでも継続した収入があれば審査が通るケースがあるようです。

【参考】住宅ローン 新生銀行ホームページ
http://www.shinseibank.com/powerflex/housing

【参考】住宅ローン 楽天銀行ホームページ
http://www.rakuten-bank.co.jp/home-loan

さらに審査がゆるいのは、ノンバンク系です。

むかしは、ノンバンク系は金利がかなり高かったため敬遠する人が多かったのですが、今では逆に安い場合もあります。

特にSBIモーゲージは金利も安く人気があります。

ノンバンク系のデメリットとして、良く言われるのは「倒産する可能性がほかの銀行より大きい」ということです。

しかし、もし倒産したとしても、他の金融機関が買い取ります。

すぐに全額住宅ローンを全額返済しろと迫られることもほとんどありませんし、それまで支払った住宅ローンの返済が無効になることはありません。通常は、ほかの金融機関が買い取って、その金融機関に返済することになります。

いくつかノンバンク系の住宅ローンを紹介します。中には建設会社系列の住宅ローンもあり、その建築会社を介さないと利用できない場合もあります。

【参考】SBIモーゲージ ホームページ
http://www.sbim.jp

【参考】日本住宅ローン ホームページ
https://www.mc-j.co.jp

【参考】トヨタファイナンス ホームページ
http://www.toyota-finance.co.jp/tfcgoods/loan.html

住宅ローンの審査を通しやすくするための裏ワザ

繰り返しますが、住宅ローンの審査を通しやすくするためには、とにかく次の3つを良くしておくことです。

  1. ローンを申し込んだ本人の年収
  2. 勤続年数・勤務先
  3. 預貯金を増やして、頭金も増やす

最終的に審査の可否を判断をするのは金融機関の担当者です。もし、その金融機関に影響力を持つ人が知り合いにいれば、一言口添えして貰うのは効果的な手段です。

それと共に、販売会社、建設会社の担当者や地権者と親しくなって、その人たちから金融機関にプッシュして貰うのも効果的です。

また、気を付けなくてはならないのが

例えば、プロミスからの借金で債務整理をしたとします。現在、プロミスは三井住友銀行グループなので、三井住友銀行系列で住宅ローンを組むときは、ブラックリストからは消えていても、プロミスの情報が漏れることもあります。

過去の債権者と関係ない金融機関で住宅ローンを組むのが賢明です。

まとめ

  • 任意整理なら約5~7年、個人再生・自己破産なら約5~10年でブラックリストから消える。その後は住宅ローンは組める
  • 住宅ローンの審査基準となる勤続年数を伸ばす
  • 年収もできるでけアップさせる
  • 預貯金を増やす
  • 頭金はなるべく多めに用意する
  • 最後の一押しを関係者に頼む
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