「ウシジマ君」や「ミナミの帝王」も真っ青!ヤミ金に強い弁護士は何をしてくれるのか?

「ウシジマ君」や「ミナミの帝王」も真っ青!ヤミ金に強い弁護士は何をしてくれるのか?

ヤミ金って何?

貸金業を営むためには都道府県に貸金業者として登録が必要になりますが、ヤミ金はそもそも正規の登録業者でないケースが多くなっています。
(登録済の業者の名義を借りて違法営業している場合はあります)

そして、多くの業者が裏社会の住人と言われています。実際に、過去に検挙された多くのヤミ金業者が暴力団関係者か、その手先となって動く企業舎弟か半グレ集団がほとんどでした。

そのヤミ金のターゲットは、消費者金融やクレジット会社で借入れができなくなった多重債務者や自己破産などでブラックリストになった人たちです。このような市中金融では借入れができない人たちに、トイチ、トサン、トゴ(10日で1割、3割、5割)などケタ外れに高い法定外利息で貸付をおこないます。

返済余力がある人にはたくさんの融資を持ちかけますが、いざ返済が難しくなると「嫌がらせ」や「恫喝」により追い込みをかけます。
さらに本来なら支払義務のない家族に対しても同様に「返済しろ」と理不尽な取立をおこないます。

ヤミ金の取立例

  • 24時間電話・訪問による取立
  • 勤務先に電話する
  • 家族・親戚への取立
  • 暴力行為、恫喝、威嚇
  • 部屋への張り紙
  • 大人数での押しかけ

ヤミ金の集客法

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ヤミ金の集客方法はいろいろありますが、看板や電柱に貼ったチラシ、ポスティング、スポーツ新聞や雑誌の広告などが多くなっています。
広告に「ブラックOK」「無審査即融資」「多重債務者OK」などの誇大広告とも思われる言葉が並んでいれば、まずヤミ金と思って間違いありません。

また、ブラックリストの名簿を入手してDMを送ってくるヤミ金業者や、パチンコ店の駐車場で車のワイパーに広告をはさむパチンコ金融と呼ばれるヤミ金業者もいます。
官報に載った自己破産者の住所宛にダイレクトメールを送る手法も定番の集客法です。

さらに、「融資できるところを紹介する」と言ってヤミ金を紹介し、自らは紹介料を取る紹介屋のパターンもあります。

ここ数年、携帯のみでやり取りをおこなう「090金融」なるヤミ金が増えています。これは、違法営業の証拠を残さないようにするため、盗品や不正入手した携帯を使ったり、プリペイド式の携帯電話を使って利用者とやり取りをおこなうのが特徴です。

また、「システム金融」という法人、個人事業主をターゲットにFAXで融資を勧誘するヤミ金業者もあります。ヤミ金は個人相手とばかりは限りませんので、いくら資金繰りに困っても、経営者の方はこのような業者からの借入れには注意しなくてはなりません。

ヤミ金はそもそも出資法違反の貸付を行っている免許を持たない違法業者です。ヤミ金による貸付は民法上の不法原因給付ということになりますので、借りた側はお金を返す必要はないということが判例上も確立しています。

繰り返しますが、多重債務者でも借りれるヤミ金には手を出さないことです!

ヤミ金って増えてるの?

2006年以降に、多重債務者の多くがヤミ金など違法業者に手を出す事例が増えるのではと懸念された時期がありました。

その理由は、年収の3分の1を超える借入れ残高がある際には新たな借入れができないという総量規制や、消費者金融が過払い金返還による業績悪化で審査が厳しくなる事が予想されたためです。これにより、市中金融から借入れできない人が増えて、その人達の多くがヤミ金業者に流れるのではと懸念されました。

警察庁のデータによると、2003年のピーク時の検挙数が1,246人(556件)で2011年には666人(366件)に減少、被害状況は321,841人(322億3639万円)で2011年には50,334人(117億5516万円)と減少しています。

これは、ヤミ金業者が持つ銀行口座の凍結や警察の取り調べの強化による一定の成果であると考えられます。

しかし、ヤミ金の実態は掴みにくく業者や利用者の増減に関する正確なデータはありません。

一つ言えることは、ヤミ金業者も必死で「銀行口座を変えたり」、「携帯電話を変えたり」、あるいは「クレジットカード現金化」、「ソフトヤミ金」など業態を変えるなどして、しぶとく営業を続けている業者が今でもたくさん存在するということです。

ヤミ金問題は専門家に相談する

ヤミ金問題は専門家に相談する
もし、ヤミ金から借入れをおこなってしまい、厳しい取立に遭ったら、まずは、ヤミ金問題に強い弁護士、司法書士へ相談する事が解決の近道となります。

警察に相談するのも一つの方法ですが、民事事件は不介入を原則に、事件性が無いとすぐに動いてくれない事が多いためです。

会社や家族に対しても毎日のように電話で取立・催促をおこなうようなヤミ金業者への対策は一刻を争います。

ヤミ金に対抗するには、自分だけの力では不可能ですので、結局は弁護士、司法書士など専門家に相談するのが一番良い方法という事になります。

但し、弁護士、司法書士ならどの事務所でもヤミ金に対応してくれる訳ではありません。
前述したようにヤミ金は「裏社会の住人」がほとんどですので、何をしでかすか分かりません。士業事務所もスタッフを抱えており安全性の確保が必要になります。
そのため、借金問題を専門にしている事務所でもヤミ金問題だけは関与しないというケースがほとんどなのです。

では、ヤミ金に強い事務所は何をしてくれるのでしょうか?

専門家対応事例

  • 取立を止めるためのヤミ金との直接交渉
  • 銀行口座の凍結
  • 支払った金銭の返還請求
  • 刑事告訴・告発及び行政指導申告など
  • 警察への働きかけ
  • 依頼者が失職しないように会社へ働きかけ

弁護士が代理人として受任すると、ヤミ金に対して本人への取り立てを一切やめるよう通知します。これにより、ヤミ金としても直接の取立てが難しくなります。
また、弁護士は警察に対して告訴状や告発状を出してもらったり、債務不存在確認請求訴訟を起こしてもらったりすることもできます。

ヤミ金の中には、弁護士が介入した時点で取り立てをやめ、和解に応じるところも少なくありません。法的手段をとる間でもなくトラブルが解決することもあります。
そのため、ヤミ金からの借金の残りを返済する必要がなくなるだけでなく、場合によっては既に返済した分を取り戻せる事もあります。(一般的にはヤミ金から直接返済金を取り戻すのは難しいですが、銀行口座凍結により回収できる場合もあります)

ヤミ金と交渉するには独自のノウハウが必要です。警察、銀行とのネットワークからヤミ金グループ間の情報なども必要です。
また、何と言っても裏社会の人間相手でも怯まず交渉をおこなう強さが求められます。

専門家への費用ですが、ヤミ金対策の報酬は業者1件につき3~6万円くらいが相場となっています。

解決後のその後

専門家がヤミ金問題を解決してくれても、しばらく経ってから元のヤミ金業者が、お礼参り的に新たに請求を求めてくる事があります。また、ヤミ金業者が名簿を売却する事で、新たなヤミ金業者が名簿を元にあなたに融資を勧めてくる可能性があります。
もちろん、そのような事があったら返済する必要はありませんし、新たな業者からの連絡には応じないことです。

つまるところ怪しい金融業者からは借入れはおこなわない事が重要です。

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